- 精神科作業療法士が向いているのってどんな人?
- きついっていう噂は本当?
- 自分に合っているか知りたい
精神科作業療法士に興味があっても、自分が向いているのかわからなければ不安になりますよね。
結論から言いますと、精神科作業療法士は以下のような人に向いています。
- 粘り強い人
- 柔軟性がある人
- 気持ちを切り替えられる人
- 安全管理や周囲への気配りができる人
- 患者さんと適切な距離を保てる人
作業療法士の妻に聞いたところ、「『感情移入しないかどうか』が1番大切」とのこと。
患者さんのつらい気持ちに引っ張られてしまい、しんどくなる人も多いのだとか。
また、精神科では患者さんへの関わり方に悩んだり、回復や変化が見えにくかったりと、「きつい」と感じる場面もあります。
とはいえ、患者さんが自信を取り戻したり、社会復帰に向けて一歩踏み出したりする姿を近くで支えられることは大きなやりがいにつながるでしょう。
この記事では、精神科作業療法士に向いている人の特徴をはじめ、仕事内容やきついと言われる理由、やりがいについて解説します。
すでに精神科で働いていて「きつい」と感じている人に向けた対処法も紹介しますので、自分に合った働き方を考える参考にしてください。

後藤迅斗(じんと)
- 上司からパワハラ→うつ病→復活6年目
- X(Twitter):フォロワー1.4万人
- メンタル心理カウンセラー資格所持
- オンライン相談で140人以上の悩み解決
- 妻は作業療法士で転職経験あり
精神科作業療法士が向いている人の特徴5つ

最初に紹介したように、精神科作業療法士が向いている人の特徴は以下の通り。
- 粘り強い人
- 柔軟性がある人
- 気持ちを切り替えられる人
- 安全管理や周囲への気配りができる人
- 患者さんと適切な距離を保てる人
詳しくみていきましょう。
粘り強い人
精神科の作業療法士は、ひとりの患者さんに数ヶ月〜数年向き合う必要があります。
僕自身もうつ病を経験し、以前のように生活できるようになるまで1年近くかかりました。
また、「体調の波」が発生しやすく、「昨日まで調子が良かったのに、今日は調子が悪い」ということもよくあります。
そのため、短期間の変化だけで判断せず、患者さんのペースに合わせて粘り強く関われる人は、精神科作業療法士に向いているでしょう。
柔軟性がある人
精神分野のリハビリでは、同じ診断名でも必要な支援が一人ひとり異なります。
例えば「うつ病の人が社会復帰に向けてリハビリを行う」という場合でも、以下のように不安要素は人それぞれ。
- 安定して働けるか不安
- またパワハラを受けないか不安
だからこそ、「その人に合わせて柔軟なリハビリを行う」ことが他の分野以上に求められます。
よって、「柔軟に行動することが苦に感じない」という人は、精神科の作業療法士が合っているといえるでしょう。
気持ちを切り替えられる人
精神科では、患者さんの状態によってコミュニケーションがうまくいかなかったり、思うようにリハビリが進まなかったりすることがあります。
そのたびに「自分の関わり方が悪かったのでは」と抱え込みすぎると、あなた自身が疲れてしまうかもしれません。
うまくいかなかった理由を振り返りつつ、必要以上に引きずらず次の支援へ切り替えられる人は、精神科作業療法士に向いているでしょう。
安全管理や周囲への気配りができる人
精神科の作業療法士には「管理能力」も大切なスキルです。
というのも、リハビリの途中で自傷行為や異食行動などを行うケースもあり、管理の不行き届きが命につながる可能性があるから。
これらを防ぐために、ボールペンやハサミなどの細かな物品の管理にも気を配る必要があります。
そのため、目の前のリハビリだけでなく、周囲の状況にも気を配れる人は精神科作業療法士に向いているでしょう。
患者さんと適切な距離を保てる人
妻が最も重要と言っていたのは、「感情移入しない人」です。
リハビリを進めるにあたり、「これまでのつらかったこと」や「今しんどいこと」を患者さんが話すことがあります。
共感してもらえるのは、患者さんにとって嬉しいこと。
ですが、感情移入が入ってしまうと一緒に共倒れ……なんてことにもなりかねません。
「自分と他人の境界線をしっかり引けるかどうか」が、精神科作業療法士が向いているかどうかで1番大切なポイントですね。
じんとちなみに妻は「感情移入してしまうから、精神科の作業療法士は目指さなかった」と言っていました。
精神科作業療法士の仕事内容・役割


精神科の作業療法士は、作業活動を通して患者さんの心身の回復や、日常生活・社会復帰をサポートする仕事です。
具体的には、創作活動や運動、レクリエーションなどを取り入れながら、生活リズムを整えたり、人との関わりに慣れたりする支援を行います。
また、患者さんの状態や生活上の困りごとを把握し、医師や看護師などの他職種と情報を共有しながら支援方針を考えることも大切な役割です。
勤務先は精神科病院や精神科デイケアなどがあり、職場によって対象となる患者さんや支援内容は異なります。
そのため、精神科作業療法士を目指すときは、仕事内容だけでなく「どのような患者さんを支援したいか」「どのような関わり方をしたいか」まで考えて職場を選びましょう。
精神科作業療法士がきつい・やめとけと言われる4つの理由


精神科作業療法士はやりがいのある仕事ですが、精神分野ならではの難しさから「きつい」「やめとけ」と言われることもあります。
特に、以下のような場面では負担を感じやすいでしょう。
- 患者さんの感情に引っ張られやすい
- 正解がなくアプローチに悩みやすい
- 患者さんとの関わりで精神的に疲れることがある
- 他職種との考え方の違いに悩むことがある
それぞれ詳しく紹介します。
患者さんの感情に引っ張られやすい
精神科では、患者さんからつらい経験や現在の悩みを聞く機会があります。
相手の気持ちに寄り添うことは大切ですが、感情移入しすぎると、患者さんのつらさを自分まで抱え込んでしまうかもしれません。
特に人の気持ちに引っ張られやすい人は、精神的な負担を感じる場面もあるでしょう。
そのため、患者さんに共感しながらも、仕事と自分自身の気持ちを適度に切り分けることが大切です。
正解がなくアプローチに悩みやすい
精神科の作業療法では、同じ診断名でも症状や生活背景、本人が望む生活はそれぞれ異なります。
そのため、以前うまくいった方法をそのまま取り入れても、思うような結果につながらないことがあります。
患者さんの状態を確認しながら支援方法を考え続ける必要があり、「どう関わればいいのかわからない」と難しさを感じることもあるでしょう。
患者さんとの関わりで精神的に疲れることがある
患者さんの状態によっては、作業療法への参加を断られたり、コミュニケーションがうまくいかなかったりすることもあります。
一生懸命に関わっていても思うように進まないと、「自分の支援が悪いのでは」と落ち込む人もいるでしょう。
そのため、必要以上に自分を責めず、その日の患者さんの状態に合わせて関わることも大切です。
他職種との考え方の違いに悩むことがある
精神科では、作業療法士だけでなく、医師や看護師、精神保健福祉士などさまざまな職種が患者さんを支援します。
多くの職種で支援するからこそ、それぞれの専門性や立場によって意見が異なることもあります。
たとえば、作業療法士として患者さんの希望を尊重したいと思っていても、安全面や治療方針との兼ね合いから、他職種とは違う判断になるケースもあるでしょう。
このような場面で調整が続くと、「思うような支援ができない」ときつさを感じるかもしれません。
精神科作業療法士になってやりがいを感じる2つの場面


続いて、精神科作業療法士になってやりがいを感じる場面を2つ紹介します。
- 患者さんの課題解決につながったとき
- 患者さんが自信を取り戻したとき
患者さんの課題解決につながったとき
精神科に限った話ではありませんが、患者さんの課題を解決できたときに喜びを感じます。
リハビリ中に暴言を吐かれるなど、しんどい思いをする場面も多いかもしれません。
しかし、そうした苦難を一緒に乗り越えていった先に、患者さんの優しさや笑顔が待っています。
「ありがとう」と言われたときには、人によっては涙が出るほど嬉しく感じるかもしれませんね。
患者さんが自信を取り戻したとき
身体のリハビリと違って「目に見えにくい」ものですが、リハビリを続けていくうちに、患者さんは自信を取り戻してイキイキとします。
「出会った頃はあんなに元気がなかったのに……」と考えると、感極まるものがあるでしょう。
こうした変化を近くで見られることは、精神科作業療法士ならではのやりがいの1つといえるでしょう。
すでに精神科作業療法士で働いている人がきついと感じたときの対処法


ここまでは、これから精神科作業療法士を目指す人に向けて、仕事内容やきついと言われる理由を紹介しました。
一方で、この記事を読んでいる人のなかには、すでに精神科で働いていて「仕事がきつい」と悩んでいる人もいるでしょう。
その場合は、まず以下の3つを試してみてください。
- 上司や同僚に相談する
- 何にきつさを感じているのか整理する
- 職場環境が合わなければ転職を検討する
上司や同僚に相談する
患者さんへの関わり方や多職種との連携などで悩んだときは、まず上司や同僚に相談してみましょう。
精神科の作業療法では、一人ひとりに合った支援を考える必要があるため、自分だけでは答えが見つからないこともあります。
経験のある作業療法士から意見を聞くことで、別のアプローチが見つかったり、「自分だけが悩んでいるわけではない」と気づけたりするかもしれません。
何にきつさをかんじているのか整理する
「精神科が自分に向いていない」と感じても、実際には精神科そのものではなく、現在の職場環境に悩んでいるケースもあります。
たとえば、以下のように原因を分けて考えてみましょう。
- 患者さんとの関わりが難しい
- 他職種との人間関係がつらい
- 業務量が多く休めない
- 職場の方針と自分の考えが合わない
何が負担になっているのか整理すると、「関わり方を変えれば続けられそう」「今の職場を変えたほうがよさそう」など、次の行動を考えやすくなります。
職場環境が合わなければ転職を視野に入れる
上司への相談や働き方の見直しをしても改善しない場合は、転職を視野に入れるのもひとつです。
同じ精神科作業療法士でも、精神科病院やデイケアなど、勤務先によって患者さんとの関わり方や職場の雰囲気は異なります。
そのため、「精神科の作業療法士が向いていない」とすぐに決めるのではなく、今の職場が自分に合っているかを一度振り返ってみましょう。
自分だけで職場の違いを判断するのが難しい場合は、作業療法士向けの転職サービスで求人情報や職場環境について相談する方法もあります。



おすすめのサービスは記事の終盤で紹介します。
向いていると感じた人が精神科作業療法士へ転職する前に確認したいこと


ここまで読んで「精神科作業療法士に挑戦してみたい」と感じた人は、求人へ応募する前に職場との相性を確認しておきましょう。
同じ精神科でも、職場によって対象となる患者さんや仕事内容、働き方は異なります。
特に、以下の3つは確認しておきましょう。
- どのような患者さんを支援したいか考える
- 職場見学で雰囲気や支援方針を確認する
- 求人だけではわからない情報も集める
どのような患者さんを支援したいか考える
精神科作業療法士といっても、精神科病院や精神科デイケアなど幅広い職場があります。
たとえば、入院中の患者さんの回復や退院後の生活を支援したい人と、社会復帰に向けて生活リズムや人との関わりを支援したい人では、合う職場も変わります。
そのため、まずは「どのような患者さんを支援したいか」「どのような関わり方をしたいか」を考えてみましょう。
職場見学で雰囲気や支援方針を確認する
求人票だけでは、実際の職場の雰囲気や患者さんへの関わり方まで判断するのは難しいものです。
可能であれば、応募前や選考中に職場を見学しましょう。
見学では、以下のポイントを確認しておくと安心です。
- 作業療法士がどのように患者さんと関わっているか
- 医師や看護師など多職種との連携状況
- 職員同士の雰囲気
- 自分が希望する支援に携われそうか
「ここなら働くイメージが持てる」と感じられるか、自分の目でも確かめてみてください。
求人だけではわからない情報も集める
職場の詳しい情報を自分だけで集めるのが難しい場合は、作業療法士向けの転職サービスを利用する方法もあります。
求人情報の紹介だけでなく、職場選びや選考について相談することもできるためです。
なかでも、妻が転職活動で利用したのが以下のサービスです。
| PTOTSTワーカー | 担当者に手厚く サポートしてもらえた |
|---|---|
| PTOT人材バンク | 求人数が多く サポートも早かった |
精神科へ転職するか迷っている段階でも、求人を見ながら「どのような職場が自分に合いそうか」を整理する材料になるでしょう。
妻が使った体験談はこちら




精神科作業療法士が向いているか気になる人からよくある質問


精神科作業療法士が向いているか気になる人から、よくある質問をまとめました。
まとめ:精神科作業療法士は自分との相性を見て判断しよう


この記事では、精神科作業療法士に向いている人の特徴や仕事内容、きついと言われる理由、やりがいについて解説しました。
精神科作業療法士に向いているのは、以下のような人です。
- 粘り強い人
- 柔軟性がある人
- 気持ちを切り替えられる人
- 安全管理や周囲への気配りができる人
- 患者さんと適切な距離を保てる人
精神科ならではの難しさはありますが、患者さんの変化や社会復帰を近くで支えられることは大きなやりがいです。
これから精神科で働きたい人は、仕事内容や職場の雰囲気まで確認したうえで、自分に合いそうか考えてみましょう。
すでに働いていて「きつい」と感じている人は、精神科そのものが合わないのか、今の職場環境が合わないのかを整理することも大切です。
転職を検討する場合は、作業療法士向けの転職サービスで求人や職場情報を比較してみてくださいね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
ではでは、今日も生きててえらい!

